肩こり頭痛が戻るのはなぜ?肩甲骨を動かす2つのセルフケア

肩こり頭痛が戻るのはなぜ?肩甲骨を動かす2つのセルフケア

  • 動画解説: 細谷 直由(柔道整復師/こころ整体院グループ技術講師/メディカル整体アカデミースクール講師)
  • 制作・編集: 細谷 直由
  • 運営: こころ整体院グループ
※本稿は一般的な健康情報です。頭痛の診断や医療上の判断は医療機関へご相談ください。
この記事のポイント

肩を揉んでも頭痛や首の重さが戻るときは、つらい場所だけでなく、長時間の姿勢と肩甲骨の動きも一緒に確認します。肩甲骨を動かす運動は、痛みが軽く、締めつけるような重さが中心の日に無理のない範囲で試します。

ズキズキして動くと悪化する、光・音や吐き気を伴う日は運動を控えて休みます。鋭い痛み、腕のしびれ、突然の激しい頭痛などがある場合は医療機関を優先してください。

⚠️ 肩こりと思っても、すぐに医療機関へ相談したい頭痛

次のような症状がある場合は、肩を揉んだり運動したりせず医療機関での評価を受けてください。

  • 突然起きて、短時間で最も強くなった激しい頭痛
  • 手足のしびれ・麻痺、ろれつが回らない、意識の変化を伴う
  • 発熱、首の強いこわばり、繰り返す嘔吐を伴う
  • 首・肩の鋭い痛みが腕まで広がる、または腕のしびれが続く
  • 頭を打ったあとに現れた、または日ごとに悪化している

肩こり頭痛が揉んでも戻るときは、姿勢と肩甲骨の動きを確認する

肩の表面だけを揉んで一時的に軽く感じても、同じ姿勢や腕を動かさない時間が続けば、首・肩のこわばりが戻ることがあります。肩甲骨は肩を動かす土台の一つであり、その周囲には後頭部・首・背中へ広がる僧帽筋などが関わります。

一方で、「肩甲骨が動きにくいことだけが頭痛の原因」という意味ではありません。緊張型頭痛には筋肉の圧痛、ストレス、睡眠、食事、痛みの感じ方など複数の条件が関係します。まずは頭痛の原因・セルフケア・改善方法で頭痛全体を整理してください。

運動を試す前に確認したい4項目

痛み方と伴う症状を確認し、肩こりがあるという理由だけで運動を始めないことが大切です。

確認項目運動を検討できる状態休息・受診を優先する状態
痛み方締めつける、重い、首・肩のこわばりが中心ズキズキして動くと悪化する、突然の激痛
伴う症状強い吐き気や神経症状がない光・音がつらい、吐き気、しびれ、言葉の異常
肩の状態痛みのない範囲で腕を上げられる鋭い痛み、脱力、腕まで続くしびれ
経過いつもの範囲で、休むと落ち着く初めての強い症状、日ごとに悪化、外傷後

ケア前に腕の上がり方と左右差をチェックする

両腕を前からゆっくり上げ、どこまで痛みなく動かせるか、左右差や肩の重さがあるかを覚えておきます。可動域を広げるテストではありません。痛みを我慢して高く上げず、鋭い痛みやしびれが出たら中止してください。

運動後も同じ動きで確認します。変化が分かりにくくても、回数や力を増やす必要はありません。首・肩の負担については肩こり・首こりの解説も参考にしてください。

運動1:肩甲骨を大きく回す

肩だけをすくめず、肘で円を描くように肩甲骨をゆっくり動かします。

  1. 右手を右肩、左手を左肩へ置く
  2. 肘で大きな円を描くように後ろへ5回回す
  3. 同じように前へ5回回す
  4. 後ろへ回すときに胸が開き、肩甲骨が寄る感覚を確認する
  5. 痛み、しびれ、頭痛の悪化があればその場で中止する

運動2:肩甲骨を背骨へ寄せる

腰を反らしすぎず、肩を下げたまま、両肘を後ろへ引きます。

  1. 体の横で両肘を軽く曲げ、指先を前へ向ける
  2. 両肘をゆっくり後ろへ引き、肩甲骨を背骨へ寄せる
  3. 息を止めず5秒保つ
  4. ゆっくり力を抜き、3回繰り返す
  5. ゴリゴリという音に痛みが伴う場合は中止する

動画で確認:細谷先生が2つの肩甲骨運動を実演

動画では、肘を回す軌道、肩甲骨を寄せる方向、腰を反らしすぎない姿勢を、細谷先生が前・横・後ろから実演しています。文章だけで分かりにくい動きを確認し、痛みのない小さな範囲から始めてください。

YouTubeで動画を開く頭痛の相談所|こころ整体院

動画解説者:細谷 直由

柔道整復師/こころ整体院グループ技術講師/メディカル整体アカデミースクール講師。動画では、肩のつらい場所を強く揉むのではなく、肩を動かす土台として肩甲骨が動いているかを確認する考え方を紹介しています。

肩こり頭痛の運動を続けるときの注意点

運動は医療上の対応を置き換えるものではなく、症状が軽い日に身体を動かす選択肢の一つです。痛みが増えないことを優先し、長時間・高回数にしません。

  • 鋭い痛み、しびれ、脱力、めまい、吐き気が出たら中止する
  • ズキズキして動くと悪化する日は、暗く静かな場所で休む
  • 運動前後で変化がなくても、勢いや力を増やさない
  • 同じ姿勢を続けず、30〜60分を目安に姿勢を変える
  • 繰り返す頭痛や生活に支障がある頭痛は医療機関へ相談する

緊張型頭痛と首の奥の負担は肩を揉んでも取れない頭痛はなぜ?、片頭痛との違いは片頭痛と緊張型頭痛の違いで詳しく整理しています。

整体へ相談できる範囲と、医療機関を優先する範囲

危険なサインが否定された後の首・肩のこわばりや姿勢の負担は整体で相談できますが、頭痛の診断や医療上の対応は医療機関の領域です。役割を分けて利用してください。

こころ整体院グループでは、カウンセリングや姿勢の確認を通して身体の負担を整理します。姿勢データだけで頭痛の原因を断定するものではありません。AI姿勢分析についてgiversメソッドGIFTについてこころ整体院グループについてもご確認ください。

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肩こり頭痛と肩甲骨運動に関するよくある質問

Q1: 肩を揉んでも頭痛が戻るのはなぜですか?

首・肩の負担には、表面の筋肉だけでなく、長時間の姿勢、肩甲骨の動き、睡眠、ストレスなど複数の条件が重なることがあるためです。

Q2: 肩こりがあれば頭痛の原因は肩ですか?

肩こりを伴う頭痛はありますが、肩こりだけで原因を確定することはできません。痛み方や伴う症状、経過を医療機関へ伝えてください。

Q3: 肩甲骨を回す運動は何回行いますか?

動画では後ろへ5回、前へ5回を紹介しています。痛みのない範囲でゆっくり行い、回数を増やしすぎません。

Q4: 肩甲骨を寄せる運動は何秒ですか?

息を止めず5秒保ち、ゆっくり力を抜く動きを3回行います。腰を反らしすぎないようにしてください。

Q5: ゴリゴリと音がしても続けてよいですか?

音だけで痛みがなければ小さな範囲から確認します。痛みやしびれを伴う場合は中止して医療機関へ相談してください。

Q6: ズキズキする頭痛の日も運動できますか?

動くと悪化する、光・音や吐き気を伴う日は運動を控え、暗く静かな場所で休むことを優先してください。

Q7: 運動で変化がないときは強く行いますか?

強さや回数を増やす必要はありません。頭痛を繰り返す場合は医療機関へ相談してください。

Q8: デスクワーク中はどのくらいで姿勢を変えますか?

30〜60分を目安に一度立つなど、同じ姿勢を長く続けない工夫をします。体調や仕事内容に合わせて調整してください。

Q9: どのような頭痛ならすぐ受診すべきですか?

突然の激痛、麻痺や言葉の異常、意識の変化、発熱と首の強いこわばり、頭部外傷後の頭痛などは速やかに医療機関へ相談してください。

Q10: こころ整体院では何を相談できますか?

危険なサインが否定された後の首・肩のこわばりや姿勢の負担について相談できます。頭痛の診断や医療上の対応は医療機関へご相談ください。

まとめ

肩を揉んでも頭痛や首の重さが戻るときは、つらい場所だけでなく、長時間の姿勢と肩甲骨の動きも一緒に確認します。症状が軽い日は2つの運動を痛みのない範囲で試し、悪化したら中止してください。繰り返す頭痛や生活に支障がある頭痛は医療機関へ相談しましょう。

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参考文献・資料

  1. 日本神経学会・日本頭痛学会・日本神経治療学会監修「頭痛の診療ガイドライン2021」.
  2. International Headache Society. ICHD-3: Tension-type headache.
  3. Physical Therapy in Tension-Type Headache: A Systematic Review of Randomized Controlled Trials. 2023.
  4. Do TP, et al. Red and orange flags for secondary headaches in clinical practice: SNNOOP10 list. Neurology. 2019;92:134-144.
  5. こころ整体院グループ「頭痛の原因・セルフケア・改善方法」.

解説・制作体制

細谷 直由
柔道整復師/こころ整体院グループ技術講師/メディカル整体アカデミースクール講師。対応動画の解説と記事の制作・編集を担当。

監修確認:羽藤 泰三
整形外科医/医療法人奥山会。

著者:安藝 泰弘
臨床28年・施術15万人超の経験を持つ、こころ整体院グループ創業者。著者・安藝泰弘のプロフィール