「変形性膝関節症にヒアルロン酸注射は効く?効果と限界、根本改善の方法を解説」

「変形性膝関節症にヒアルロン酸注射は効く?効果と限界、根本改善の方法を解説」

変形性膝関節症にヒアルロン酸注射は効くのか?炎症の原因と内側広筋トレーニング

「ヒアルロン酸注射を打ち続けているが、なかなか根本的には改善しない」「注射を打てばよくなるのか、そのまま打ち続けていいのか迷っている」——センター北・横浜市都筑区エリアでも、こうした注射に関するお悩みは非常に多く、膝痛専門 こころ整体院 byコレクトにも日々多くのご相談が寄せられています。

病院で働いてきた経験から多くの変形性膝関節症の患者さんを見てきましたが、「注射を打ったらどうなるか」を正しく理解したうえで判断できている方は少ないのが実情です。

この記事では、センター北の膝痛専門 こころ整体院 byコレクトの視点から、ヒアルロン酸注射の仕組みと限界、炎症の4つの原因、そして根本改善につながる内側広筋トレーニングまで詳しく解説します。

  • 公開日:2026年5月15日
  • 監修:安藝 泰弘(givers ホールディングス株式会社 代表取締役/臨床研究者)
  • 執筆:庄司 崇晃(膝痛専門 こころ整体院 byコレクト 院長)
※本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療に代わるものではありません。注射治療については必ず担当医に相談してください。
Q. 変形性膝関節症にヒアルロン酸注射は効くのか? A. ヒアルロン酸注射は一時的な痛みの緩和には有効ですが、炎症の根本原因(外傷・使いすぎ・アライメント不良・膝の不安定性)を解消するものではありません。注射と並行して炎症を起こしている原因への根本的なアプローチ——特に膝を安定させる内側広筋のトレーニング——が重要です。
📋 この記事のポイント
  • ヒアルロン酸注射は「一時的な痛み緩和」であり根本治療ではない
  • 膝の炎症の原因は①外傷 ②使いすぎ ③アライメント不良 ④膝の不安定性の4つ
  • 水が溜まる→ヒアルロン酸が薄まる→弾性・粘性が低下→痛みのサイクルを知ることが重要
  • 炎症の最も多い原因はアライメント不良(膝のゆがみ)
  • 根本改善には内側広筋トレーニング(タオルを膝下に入れて押しつぶす)が有効
  • 毎日20回から継続することで膝の安定性が向上し、炎症が起きにくくなる
🔍 こんな状況に当てはまりますか?
  • ヒアルロン酸注射を定期的に打っているが、効果が以前より感じにくくなってきた
  • 注射を打つと少し楽になるが、しばらくするとまた痛みが戻る
  • 膝に水が溜まって抜いてもらったが、また溜まることを繰り返している
  • 膝がグラグラする・不安定な感じがある
  • 注射と並行して何か自分でできることを探している

1つでも当てはまる場合、注射の役割と限界を正しく理解し、根本的なアプローチを取り入れることが改善の鍵になります。

なぜヒアルロン酸注射を打つのか——仕組みをわかりやすく解説

炎症→関節液が増える→ヒアルロン酸が薄まる→弾性・粘性が低下→痛みが悪化。注射はこのサイクルの「濃度補充」に当たる。

「膝が痛いからヒアルロン酸注射を打つ」ということは広く知られていますが、その仕組みを正確に説明できる方は少ないです。以下のメカニズムを理解しておくと、注射の役割と限界がよくわかります。

何らかの原因で膝に炎症が起きる
炎症を抑えようとして関節液(滑液)が過剰に分泌される=「水が溜まる」状態
水が増えることで関節液中のヒアルロン酸が分解・希釈される
関節液の弾性・粘性が低下し、クッション機能が失われる
骨・軟骨への負担が増え、さらに痛みが悪化するサイクルへ
外からヒアルロン酸を補充(注射)することで弾性・粘性を一時的に回復→痛みが和らぐ

つまりヒアルロン酸注射は、薄まってしまったヒアルロン酸の濃度を外から補い、関節液のクッション機能を一時的に取り戻すことで痛みを緩和するものです。

注射の限界——根本の炎症は止まらない

ヒアルロン酸注射で一時的に痛みが改善することはあります。しかし重要なのは、注射は「炎症そのもの」を止めるものではないという点です。

水が溜まるのは炎症が起きているからです。炎症の根本原因が解消されなければ、注射を打ち続けても水は溜まり続け、また痛みが戻るサイクルが繰り返されます。

ヒアルロン酸注射 できること できないこと
作用 関節液の弾性・粘性を一時的に補充し、痛みを和らげる 炎症の根本原因(アライメント不良・不安定性など)を解消する
効果の持続 数週間〜数ヶ月の痛みの緩和 恒久的な改善(原因が残れば繰り返す)
位置づけ 痛みを和らげ、日常生活を送りやすくする「サポート」 変形性膝関節症の「根本治療」
【院長コメント】
「病院で多くの変形性膝関節症の患者さんを見てきましたが、注射だけを打ち続けて良くならないケースは非常に多いです。痛い人は打てばいいと思います。ただ、注射と並行して炎症の根本原因を取り除く取り組みをしないと、いつまでも同じサイクルが繰り返されます。注射の役割と限界を正しく理解した上で、根本的なアプローチと組み合わせることが大切です。」
— 庄司 崇晃(膝痛専門 こころ整体院 byコレクト 院長)

膝の炎症を引き起こす4つの原因

注射を打つだけでは治らないとしたら、何を治せばいいのか。炎症の根本原因を把握することが改善への第一歩です。

1
外傷

転倒・膝をぶつけるなど外部からの衝撃によって起きる炎症。明確なきっかけがある場合はこれに当たります。急性の炎症であれば適切な安静と処置で回復しますが、繰り返すと慢性化のリスクがあります。

2
使いすぎ(オーバーユース)

スポーツや長時間の立ち仕事など、膝に必要以上の負荷をかけ続けることによる炎症。負荷と回復のバランスが崩れたときに起きます。活動量の調整と並行して、膝の安定性を高めることが重要です。

3
アライメント不良(膝のゆがみ)

変形性膝関節症の方に最も多い原因です。膝の上下の骨・お皿が正常な位置からずれた状態(O脚・X脚・膝蓋骨の傾きなど)では、歩くたびに特定の部位に余分なストレスが集中し続けます。水を抜いても、アライメントが改善されなければまた溜まり続けます。

4
膝の不安定性

膝周囲の筋力低下(特に内側広筋)や靭帯の緩みにより、膝関節がグラグラした状態になると、動くたびに関節内に余分なストレスが加わり炎症につながります。この不安定性を改善するのに最も有効なのが内側広筋のトレーニングです。

🔬 アライメント不良が「水が溜まる」に直結する理由

O脚などのアライメント不良では、膝の内側に荷重が偏り続けます。この局所的な過負荷が関節軟骨・半月板・滑膜へのストレスを生み出し、滑膜が炎症反応として関節液を過剰分泌します。いくら水を抜いても、荷重の偏りが続く限り炎症→関節液過剰分泌のサイクルは止まりません。

アライメント不良の改善(膝の軸矯正・O脚改善・骨盤前傾の修正など)が、「水が溜まらなくなる」ための根本的な対処法です。専門院でのエコー評価と合わせた軸矯正が有効です。

根本改善トレーニング:内側広筋トレーニングのやり方

タオル1枚でできる。膝のお皿の内側を盛り上げる感覚が正解。強い力より「確認しながら毎日」が大切。

炎症の原因のうち「膝の不安定性」に最も直接的にアプローチできるのが内側広筋(ないそくこうきん)のトレーニングです。自宅でタオル1枚あればすぐ始められます。

内側広筋とは

内側広筋は大腿四頭筋の一部で、膝のお皿(膝蓋骨)の内側に付着する筋肉です。この筋肉が機能することで膝蓋骨が正しい位置に安定し、膝関節全体の安定性が高まります。変形性膝関節症の方はこの筋肉が萎縮・機能低下していることが多く、鍛えることで膝の不安定性による炎症を軽減できます。

内側広筋トレーニング(タオル押しつぶし)
ターゲット:内側広筋(膝の安定・膝蓋骨の正しい位置を保つ)
  1. 椅子に座るか床に座り、膝の下にタオルを丸めて入れる
  2. タオルを押しつぶすように膝をキュッと伸ばす方向に力を入れる
  3. この時、膝のお皿の内側にある盛り上がり(内側広筋)を手で触って確認する
  4. 力を入れると内側広筋がグッと硬くなり、「押し返してくる感覚」があればOK
  5. 20回繰り返す。毎日継続する

最初は内側広筋がはっきり浮き出ない方も多いですが、続けることでしっかり動くようになり、膝の安定性が向上します。

✅ トレーニングのポイント
  • 手で触って確認する:膝のお皿の内側(やや上)に手を当て、力を入れたときに盛り上がってくるかを確認しながら行う
  • 強い力は不要:内側広筋に力が入っていることを確認できる最小限の力で十分
  • 毎日20回から:慣れてきたら回数を増やしてもOK。継続することが最大のポイント
  • 痛みが出る場合は中止:膝に痛みや違和感が出る場合は無理をせず専門院に相談

やってはいけないNG行動

⚠️ 変形性膝関節症の方がやりがちなNG行動
  • 注射だけに頼って根本改善を先延ばしにする:注射は「サポート」です。並行して炎症の原因へのアプローチをしないと同じサイクルが繰り返されます
  • 水を抜くだけで安心する:水が溜まる原因(炎症)が残ったままでは、抜いてもまた溜まります。原因へのアプローチが必須です
  • 膝が痛いからと完全に安静にする:筋肉を使わないと内側広筋を含む膝周囲筋がさらに萎縮し、不安定性が悪化します。適切な運動・トレーニングが重要です
  • 内側広筋の確認をせずにトレーニングする:大腿四頭筋全体に力が入っていても内側広筋が機能していないことがあります。必ず手で触って確認しながら行ってください
  • 痛みが強い時期に無理にトレーニングをする:急性炎症期(腫れ・熱感がある)には炎症を悪化させる可能性があります。痛みが落ち着いてから開始してください
注射を続けても改善しない膝の痛み。
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エコー検査でアライメント・軟部組織の状態を正確に評価し、根本からアプローチします。
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トレーニングだけでは改善しない場合は?——byコレクトのアプローチ

内側広筋トレーニングを続けても膝の炎症・水たまり・痛みが改善しない場合、アライメント不良や筋膜の癒着が根本原因として残っている可能性があります。

STEP 1
エコー検査によるアライメント・軟部組織の評価

超音波エコーで膝関節・周囲組織をリアルタイムに観察し、炎症の原因となっているアライメント不良の箇所・筋膜の癒着・滑膜の状態を特定します。注射だけでは改善しない理由を可視化できます。

STEP 2
筋膜リリースによる組織の滑走性回復

癒着した筋膜・滑膜周囲をリリースし、内側広筋を含む膝周囲筋が本来の機能を発揮できる状態を作ります。トレーニングの効果が出やすい土台を整えます。

STEP 3
膝関節の軸矯正+運動療法

アライメント不良を根本から修正し、膝にかかる偏った荷重を解消します。内側広筋トレーニングを含む個別プログラムで膝の安定性を高め、炎症が繰り返さない状態を目指します。

よくある質問(FAQ)

Q1. ヒアルロン酸注射はやめた方がいいですか?

注射は痛みを和らげ日常生活を送りやすくするためのサポートとして有効です。やめる必要はありませんが、注射だけに頼らず並行して炎症の根本原因へのアプローチ(アライメント改善・筋力強化)を行うことが重要です。注射をやめるかどうかは必ず担当医と相談してください。

Q2. ステロイド注射とヒアルロン酸注射の違いは何ですか?

ヒアルロン酸注射は関節液の弾性・粘性を補充して痛みを和らげるもの。ステロイド注射は強力な抗炎症作用で炎症そのものを抑えるものです。ステロイドは短期的な効果は高いですが、繰り返し使用すると軟骨へのダメージや感染リスクも指摘されています。どちらが適切かは担当医の判断に従ってください。

Q3. 内側広筋トレーニングで膝の水が引くことはありますか?

直接的に水を引かせるものではありませんが、内側広筋を鍛えることで膝の安定性が高まり→関節へのストレスが減る→炎症が起きにくくなる→水が溜まりにくくなる、という流れが期待できます。根本原因の一つである「膝の不安定性」を改善することで、長期的に水が溜まりにくい状態を目指せます。

Q4. 内側広筋がなかなか浮き出てこないのですが大丈夫ですか?

最初は萎縮していてわかりにくい方が多いです。毎日20回を続けることで2〜4週間ほどで動きを感じられるようになるケースがほとんどです。4週間以上続けても全く変化がない場合は、トレーニング方法が合っていない可能性があるため専門院での確認をお勧めします。

Q5. 変形性膝関節症が進んでいても注射は効きますか?

進行度(グレード)によって注射の効果は異なります。軟骨がほとんど失われた末期(KL分類 Grade 4)では注射の効果が出にくいケースもあります。進行した状態では手術(人工関節など)の検討も含め整形外科医との相談が重要です。

Q6. 膝の水は自然に引きますか?

炎症の原因が解消されれば自然に引くことがあります。ただし原因が残ったままでは引きにくく、繰り返します。安静にするだけでなく、炎症の原因(アライメント・不安定性)へのアプローチが水を繰り返さないための根本策です。

Q7. 注射は何回まで打っていいですか?

回数の上限は治療方針や使用する薬剤の種類によって異なります。ヒアルロン酸注射は一般的に週1回×5回を1クールとすることが多いですが、詳細は担当医の指示に従ってください。注射の回数を減らすためにも、並行して根本的なアプローチを行うことが重要です。

センター北・横浜市都筑区で変形性膝関節症にお悩みの方へ

センター北周辺エリアでも、「注射を打ち続けているがなかなか改善しない」「水を抜いてもまた溜まる」「注射以外にできることを探している」というご相談を多くいただきます。注射を上手に活用しながら、炎症の根本原因にアプローチすることが、膝の痛みから本当に解放される近道です。

膝痛専門 こころ整体院 byコレクトは、センター北駅からすぐの場所にある膝の痛みに特化した専門院です。エコー検査・筋膜リリース・軸矯正の3ステップで、注射だけでは届かない根本原因にアプローチします。

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まとめ

ヒアルロン酸注射は一時的な痛みの緩和に有効ですが、炎症の根本原因(外傷・使いすぎ・アライメント不良・膝の不安定性)を解消するものではありません。注射と並行して、特に内側広筋のトレーニングで膝の安定性を高めることが、炎症の繰り返しを断ち切る根本的なアプローチになります。

📋 今日からできること
  • 注射の役割と限界を正しく理解し、根本原因へのアプローチと組み合わせる
  • タオルを膝下に入れ、押しつぶしながら内側広筋を確認する(毎日20回)
  • 膝のお皿の内側にグッと盛り上がる感覚が出るまで継続する
  • 急性炎症期(腫れ・熱感)はトレーニングより先に医療機関へ
  • 2〜4週間続けても変化がない場合は専門院での評価を受ける
注射を続けても膝の痛みが取れない場合は、
専門院での評価が改善の近道です。
エコー検査でアライメント・軟部組織の状態を確認し、筋膜リリース+軸矯正で根本から改善を目指します。
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参考文献

  • Bannuru RR, et al. "Therapeutic trajectory of hyaluronic acid versus corticosteroids in the treatment of knee osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis." Arthritis & Rheumatism, 2009; 61(12): 1704–1711.
  • Bellamy N, et al. "Viscosupplementation for the treatment of osteoarthritis of the knee." Cochrane Database of Systematic Reviews, 2006; 2: CD005321.
  • Sharma L, et al. "The role of knee alignment in disease progression and functional decline in knee osteoarthritis." JAMA, 2001; 286(2): 188–195.
  • Segal NA, et al. "Quadriceps muscle strength and risk for cartilage loss and symptom progression in knee osteoarthritis." Arthritis & Rheumatism, 2009; 61(9): 1210–1217.
  • Stecco C, et al. "Hyaluronan within fascia in the etiology of myofascial pain." Surgical and Radiologic Anatomy, 2011; 33(10): 891–896.
この記事の監修者
安藝 泰弘(Yasuhiro Aki)
givers ホールディングス株式会社 代表取締役/臨床研究者(Clinical Researcher)
柔道整復師|人間科学修士

2006年にこころ整骨院を創業し、現在は国内外164拠点のヘルスケア事業を統括。臨床と経営の傍ら東亜大学大学院にて人間科学修士号を取得し、2025年に国際学術誌『PLOS ONE』に筋膜トリガーポイントと肩甲骨アライメントに関する研究論文を筆頭著者として発表。科学的根拠に基づく独自メソッド「GIFT」を開発。

PLOS ONE 掲載著者 人間科学修士 臨床歴28年
▶︎ 詳しいプロフィール・研究実績はこちら
この記事の執筆者
庄司 崇晃(Shoji Takaaki)
膝痛専門 こころ整体院 byコレクト 院長
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