横浜市都筑区】後脛骨筋機能不全(PTTD)とは?足部外転・Too many toes signと膝痛の関係

横浜市都筑区】後脛骨筋機能不全(PTTD)とは?足部外転・Too many toes signと膝痛の関係

後脛骨筋・長母趾屈筋とは?足部外転と膝痛の関係・再教育トレーニング | 膝痛専門 こころ整体院 byコレクト

「足が外側を向いてしまう」「ふくらはぎがよく攣る」「足首が思うように動かない」——センター北・横浜市都筑区エリアでも、こうした足部・足首の問題が膝痛に関与しているケースは非常に多く、膝痛専門 こころ整体院 byコレクトにも日々ご相談が寄せられています。

足首の深層には、後脛骨筋と長母趾屈筋という2つの重要な筋肉があります。この2つが硬化・機能不全を起こすと、足首の動きが制限され、そのツケが膝にかかります。特に後脛骨筋機能不全(PTTD)による足部の外転(Too many toes sign)は膝への負担を著しく増大させます。

この記事では、センター北の膝痛専門 こころ整体院 byコレクトの視点から、後脛骨筋・長母趾屈筋の解剖・膝痛との関係・後脛骨筋の再教育トレーニングを詳しく解説します。

  • 公開日:2026年3月17日
  • 監修:安藝 泰弘(givers ホールディングス株式会社 代表取締役/臨床研究者)
  • 執筆:庄司 崇晃(膝痛専門 こころ整体院 byコレクト 院長)
※本記事は医療情報の提供を目的としており、診断・治療に代わるものではありません。強い痛みや腫れがある場合は医療機関を受診してください。
📋 この記事のポイント
  • 後脛骨筋はふくらはぎ深層の筋肉で、足部の外転(外への傾き)を制御する
  • 長母趾屈筋は距骨の後ろを通るため、硬化すると足首の背屈(曲がり)を制限し膝に負担をかける
  • 後脛骨筋機能不全(PTTD):足首が外転してToo many toes signになると膝への負担が増大
  • 後脛骨筋の再教育トレーニング:あぐらで足の裏を合わせ上に向ける(5〜30回)
  • 扁平足・外反母趾・シンスプリントのある方はこの筋肉の機能不全が関与している可能性が高い
🔍 後脛骨筋・長母趾屈筋の問題が関与しているか確認してください
  • 立っているとき・歩くとき足が外側を向いてしまう(足部の外転)
  • ふくらはぎがよく攣る・慢性的に張っている
  • 扁平足・外反母趾の診断を受けたことがある
  • 内くるぶしの周辺が痛い・シンスプリントの経験がある
  • 足首が硬い・しゃがむとき足が外を向かないとしゃがめない

2つ以上当てはまる場合、後脛骨筋・長母趾屈筋の機能不全が膝の痛みに関与している可能性があります。

後脛骨筋・長母趾屈筋とは——足首深層の2つの重要な筋肉

この2つの筋肉が硬化・機能不全を起こすと、足首の動きが制限され、そのツケが膝に集中する。
🦵 長母趾屈筋(Flexor Hallucis Longus)
  • 位置:ふくらはぎの深層(後脛骨筋・長趾屈筋とともに深後方コンパートメントに位置)
  • 走行:腓骨後面から起始し、距骨の後ろを通って母趾(親指)の末節骨に付着
  • 膝痛との関係:硬化すると距骨の後下方移動を妨げ、足首の背屈(曲がり)を制限する → 足首が動けない分の負担が膝に集中する
  • 特徴:ふくらはぎがよく攣る方は特に硬化しやすい
🦵 後脛骨筋(Tibialis Posterior)
  • 位置:ふくらはぎ最深層。脛骨・腓骨の間にある骨間膜から起始する
  • 走行:内くるぶしの後ろを通り、舟状骨・内側楔状骨・中間楔状骨・外側楔状骨に付着(足のアーチを支持)
  • 役割:足部の内反・底屈。足首の外転(外への傾き)を制御する最重要筋
  • 関連疾患:シンスプリント・扁平足・外反母趾・後脛骨筋機能不全(PTTD)

長母趾屈筋の硬化 → 足首制限 → 膝への影響

長母趾屈筋は距骨の後面を通ります。この筋肉が硬化・癒着すると、距骨の後下方移動(足首背屈時に必要な動き)が物理的に制限されます。

長母趾屈筋が硬化する
距骨の後下方移動が制限される
「足首が曲がっているようで曲がれていない」状態になる
しゃがむ・歩く・階段時に足首の動けない分の負担が膝に集中する

後脛骨筋機能不全(PTTD)と Too many toes sign

🔴 Too many toes sign とは

正面から立った状態の患者を後ろから見たとき、正常では足の外側に小指だけが見えます。しかし足部外転(足首が外向きになる)がある場合は、複数の趾(2〜4本)が見えてしまいます。これをToo many toes sign(トゥー・メニー・トゥーズ・サイン)と呼び、後脛骨筋機能不全(PTTD)の指標の一つとされています。

後脛骨筋機能不全(PTTD)が膝に与える影響

後脛骨筋が機能不全を起こすと、足首の外転(外への傾き)を制御できなくなります。この「足部外転」が膝痛と深く関係します。

後脛骨筋が弱化・機能不全を起こす
足部が外転する(脛骨は前向きのまま、足首だけが外を向く)
地面を親指ではなく足の外側で蹴るようになる
荷重ラインが内側にずれ → 膝の内側への圧縮負荷が増大する
注意:足全体が外を向く状態との違い

足全体(脛骨も含めて)が外を向く場合は股関節の外旋が原因です。一方、脛骨は前を向いているのに足首だけが外を向くのが後脛骨筋機能不全の特徴です。この違いを区別することが重要です。

🔬 後脛骨筋の硬化と「滑走不全」——なぜ慢性化するのか(クリックで開く)

後脛骨筋・長母趾屈筋の硬化が慢性化する背景には、滑走不全(Fascial Gliding Dysfunction)が関与しています。滑走不全とは、筋膜・脂肪体・関節包などの組織間の「滑り(グライディング)」が低下した状態です。

後脛骨筋は骨間膜と密接に関連しており、骨間膜の硬化(特に脛骨骨折後)が後脛骨筋周囲の組織の滑走性を著しく低下させます。また長母趾屈筋は距骨後ろのトンネル部分で癒着が起きやすい構造を持っています。

Stecco らの研究では、組織間のヒアルロン酸が変性・濃縮(Densification)することで滑走性が低下することが示されています。エコー検査でこれらの筋肉周囲の癒着を特定し、筋膜リリースで滑走性を回復させることが根本的な改善につながります。

後脛骨筋の再教育トレーニング

後脛骨筋は「トレーニングしすぎると硬くなってしまう」という特徴があります。そのため「強く鍛える」ではなく、後脛骨筋を正しく収縮させる感覚を取り戻す「再教育(Neuromuscular Re-education)」が目的です。

後脛骨筋再教育トレーニング

目的:後脛骨筋を正しく収縮させる感覚を取り戻し、足部外転を制御できる状態を回復する

方法①:あぐら版(推奨)

  1. あぐらをかいて、両足の裏をくっつける(蝶々のポーズ)
  2. 足の裏を合わせたまま、両足の親指を真上に向けるよう意識する
  3. 足の裏をくっつけたまま、両足を上方向にグッと持ち上げる
  4. 持ち上げた状態を2〜3秒キープして戻す
  5. 5〜10回から始め、慣れたら30回を目標に行う
✅ 後脛骨筋が収縮しているかの確認方法

反対の手の指をすねの骨(脛骨)の奥(内側後方)に当てると、後脛骨筋が正しく収縮しているときにピクピクと動く感触が確認できます。動いていれば後脛骨筋に力が入っている証拠です。

方法②:あぐらができない方向け

  1. 椅子に座るか、床に足を伸ばして座る
  2. 片足(または両足)の足先を天井に向ける
  3. そのまま足の裏を自分の方(内側)に向けるように回す
  4. この動きをゆっくり行うと後脛骨筋に力が入ってくる
  5. 手でアシストしながら(自分の方に向ける力を補助しながら)行ってもよい
  6. 5〜10回から始め、慣れたら30回を目標に行う
✅ 最初に感じる筋疲労感は正常です

普段後脛骨筋を使えていなかった方は、トレーニング後に立ったときにふくらはぎ深部の疲労感・だるさを感じることがあります。これは正常な反応です。継続することでだんだん感じなくなってきます。

トレーニングでやってはいけないこと

⚠️ 悪化・効果が出ない原因になるNG行動
  • 後脛骨筋を強く鍛えようとする(高重量・高負荷のトレーニング):この筋肉は過剰なトレーニングで硬化しやすい特徴があります。「再教育」が目的なので軽い動きで十分です。
  • 足全体を外向きにしてしゃがむことを続ける:足部外転のパターンを続けると後脛骨筋が機能しないまま固定化されます。
  • 扁平足・外反母趾を放置する:後脛骨筋再教育の効果は、足部アーチの問題が改善されると大幅に高まります。インソール・足部のケアを合わせて行ってください。
  • 2〜3週間で変化がないのに専門院を受診しない:後脛骨筋の硬化・骨間膜の癒着が強い場合はセルフトレーニングだけでは限界があります。エコー評価を受けてください。
  • 内くるぶし周辺の強い痛みを放置する:後脛骨筋腱炎・腱断裂の可能性があります。痛みが強い場合は整形外科を受診してください。
【院長コメント】
「膝の痛みにお悩みの方をエコーで評価してみると、後脛骨筋・長母趾屈筋の硬化と骨間膜の癒着が確認できることが多いです。足首を治すことが膝を治すことに直結します。後脛骨筋の再教育トレーニングは地味ですが、確実に効果が出ます。ふくらはぎが攣りやすい・足が外を向きやすいという方は今日から試してみてください。」
— 庄司 崇晃(膝痛専門 こころ整体院 byコレクト 院長)

トレーニングで改善しない場合は? ——byコレクトのアプローチ

STEP 1
エコー検査による画像評価

超音波エコーで後脛骨筋・長母趾屈筋・骨間膜の状態をリアルタイムに観察します。硬化・癒着の程度を可視化し、足首制限の根本原因を特定します。

STEP 2
筋膜リリースによる癒着の解消

後脛骨筋・長母趾屈筋・骨間膜周囲の癒着を解消し、組織間の滑走性を回復させます。トレーニングが「入りやすい状態」を作ることで再教育の効果を最大化します。

STEP 3
膝関節の軸矯正+歩行指導

後脛骨筋機能が回復した状態で、膝・足首・骨盤のアライメントを整えます。足部外転を修正した正しい歩行パターンを個別に指導します。

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よくある質問(FAQ)

Q1. ふくらはぎがよく攣るのは長母趾屈筋の問題ですか?

ふくらはぎの攣りには腓腹筋・ヒラメ筋だけでなく、長母趾屈筋も関与していることがあります。特に足首の内側が攣るような感じがある方は長母趾屈筋の硬化が関与している可能性があります。距骨周囲のリリースも合わせて行うことをお勧めします。

Q2. 扁平足がある場合、このトレーニングは有効ですか?

はい、有効です。後脛骨筋は足部アーチの主要な支持筋の一つです。後脛骨筋を再教育することで扁平足の改善にも貢献します。ただし扁平足が強い場合はインソールや足部のセルフケアを合わせて行うことで効果が高まります。

Q3. シンスプリントがあるのですが、このトレーニングはできますか?

シンスプリントの急性期(すね・内くるぶし周辺に強い痛みがある時期)はトレーニングを控えてください。炎症が落ち着いた慢性期では、後脛骨筋の再教育が再発防止に有効です。痛みが強い場合は整形外科を受診してください。

Q4. 後脛骨筋機能不全(PTTD)はどのように診断されますか?

主な評価方法は①Too many toes sign(後方から見て足趾が多く見える)②片足踵上げテスト(患側で内側縦アーチが形成されない)③足部外転の程度などです。確定診断はMRI・超音波エコーによる腱の評価が必要です。整形外科・足部専門院での診察をお勧めします。

Q5. 後脛骨筋のトレーニングは毎日行っていいですか?

はい、毎日行うことをお勧めします。「筋トレ」ではなく「再教育」なので翌日の筋疲労を気にする必要はありません。最初は5〜10回から始め、筋疲労感が出なくなったら30回を目標にしてください。

センター北・横浜市都筑区で足首・膝の痛みにお悩みの方へ

センター北周辺エリアでも「足が外を向いてしまう」「ふくらはぎが攣りやすい」「膝の痛みが続く」というご相談は多くいただきます。後脛骨筋・長母趾屈筋の機能改善が膝の根本改善につながることが多いです。

膝痛専門 こころ整体院 byコレクトは、センター北駅からすぐの場所にある膝の痛みに特化した専門院です。エコー検査・筋膜リリース・軸矯正の3ステップで、足首から膝への連鎖的な問題にアプローチします。

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〒224-0032 神奈川県横浜市都筑区茅ヶ崎中央(センター北駅 徒歩すぐ)
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まとめ

後脛骨筋・長母趾屈筋の硬化・機能不全は、足首の動きを制限し膝への負担を増大させます。後脛骨筋機能不全(PTTD)による足部外転(Too many toes sign)は膝の内側への過剰な圧縮負荷を生み出します。再教育トレーニングで後脛骨筋の機能を回復させることが、足首から膝への連鎖的な問題の根本改善につながります。

📋 今日からできること
  • 後ろから自分の足を鏡で確認し、足趾が複数見えるか(Too many toes sign)を確認する
  • あぐらで足の裏を合わせて上に向けるトレーニングを5〜10回行う
  • 脛骨の奥(内側後方)を指で触りながら後脛骨筋が収縮しているか確認する
  • 慣れてきたら30回を目標に毎日継続する
  • 2〜3週間で変化がなければエコー評価を受ける
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参考文献

  • Stecco C, et al. "Hyaluronan within fascia in the etiology of myofascial pain." Surgical and Radiologic Anatomy, 2011; 33(10): 891–896.
  • Menz HB, Morris ME, Lord SR. "Foot and ankle characteristics associated with impaired balance and functional ability in older people." Journals of Gerontology Series A, 2005; 60(12): 1546–1552.
  • Mundermann A, et al. "Relationship between foot pronation and tibial and knee joint moments." Clinical Biomechanics, 2004; 19(4): 378–384.
  • Johnson KA, Strom DE. "Tibialis posterior tendon dysfunction." Clinical Orthopaedics and Related Research, 1989; (239): 196–206.
  • Baxter JR, et al. "The relationship between ankle dorsiflexion and knee loading." Journal of Biomechanics, 2010; 43(8): 1617–1622.
この記事の監修者
安藝 泰弘(Yasuhiro Aki)
givers ホールディングス株式会社 代表取締役/臨床研究者(Clinical Researcher)
柔道整復師|人間科学修士

2006年にこころ整骨院を創業し、現在は国内外164拠点のヘルスケア事業を統括。臨床と経営の傍ら東亜大学大学院にて人間科学修士号を取得し、2025年に国際学術誌『PLOS ONE』に筋膜トリガーポイントと肩甲骨アライメントに関する研究論文を筆頭著者として発表。

PLOS ONE 掲載著者 人間科学修士 臨床歴28年
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この記事の執筆者
庄司 崇晃(Shoji Takaaki)
膝痛専門 こころ整体院 byコレクト 院長