前屈みで痛い?反らすと痛い?あなたの腰痛タイプで対処法は真逆です
腰痛ケアは「どの動きで痛むか」によって180度異なります。前かがみで痛い人は「反らすケア」を、反って痛い人は「丸めるケア」を行うのが鉄則です。自分のタイプを知らずにストレッチをすると逆効果になる恐れがあります。10秒でできるセルフチェックで最適な対処法を見つけましょう。
- 原因:痛む動きによって、傷んでいる組織(椎間板か関節か)が異なります。
- 対策:タイプA(屈曲不耐性)は反らす、タイプB(伸展不耐性)は丸める。
- 注意:両方痛い場合は重度の炎症の可能性があります。安静にしてください。
「腰痛には腹筋がいいって聞いたから頑張っているのに、余計に痛くなった」「ストレッチ動画を見て真似したら、翌朝起き上がれなくなった」
そんな経験はありませんか?良かれと思ってやっていることが、実は「火に油を注ぐ」行為になっているかもしれません。
- デスクワークの後、立ち上がろうとすると腰が伸びない
- 毎朝の洗顔時、中腰になるのが怖い
- ずっと立っていると腰が重だるくなってくる
- うつ伏せでスマホを見ていると、起き上がる時に腰が痛い
- 「とりあえず前屈ストレッチ」を日課にしている
これらはすべて、腰からの「その動きはやめて!」というSOSサインです。
【10秒チェック】あなたの腰痛はどっちタイプ?
無理のない範囲で動いて確認してください。激痛が走る場合は中止してください。
立ったまま、膝を伸ばしてゆっくりお辞儀をします。
判定:「ズキッ」と痛む、または怖くて曲げられない
→ タイプA(屈曲不耐性)
腰に手を当て、ゆっくりと後ろに反らします。
判定:「ズキッ」と痛む、または詰まる痛みがある
→ タイプB(伸展不耐性)
タイプ別の原因と対処法
タイプA:前かがみで痛い「屈曲不耐性」
デスクワークの方に多いタイプです。丸まった姿勢が続き、椎間板や背中の筋肉が常に引っ張られています。
- 「とりあえず前屈」のストレッチ(傷口を広げる行為です)
- 猫背での長時間座り
うつ伏せになり、手をついてゆっくり上半身だけを起こし、腰を反らせます。お尻の力を抜くのがポイントです。
タイプB:後ろに反らすと痛い「伸展不耐性」
立ち仕事や反り腰の方に多いタイプです。腰を反りすぎて背骨の後ろ側の関節がぶつかり、圧力がかかっています。
- うつ伏せでのスマホ・読書(強制的に腰が反ります)
- ラジオ体操のような勢いよく反らす動き
仰向けになり、両膝を抱え込んで背中を丸めます。そのまま20秒キープし、詰まった背骨を広げます。
GIFTの視点:腰痛タイプ別のアプローチ
当院(こころ整体院グループ)独自の「GIFT」では、タイプに合わせてアプローチを変えています。
- タイプAの方へ:骨盤の「猫背フォーム」を修正し、癒着した背中の筋膜をリリースして前屈しやすくします。
- タイプBの方へ:インナーマッスル(腹圧)を強化して反り腰を防ぎ、縮こまった関節周りの筋肉を緩めます。
▼【詳しく知りたい方へ】医学的なメカニズム(クリックで開く)
腰痛の方向別選好性(Directional Preference)について解説します。
- 1. 屈曲不耐性(Flexion Intolerance)
- 椎間板性疼痛の多くが該当します。前屈位では椎間板内圧が上昇し、髄核が後方へ移動する力が働きます。マッケンジー法(MDT)は、伸展動作により髄核を前方へ移動させ、ストレスを軽減させる理論に基づきます。
- 2. 伸展不耐性(Extension Intolerance)
- 椎間関節性腰痛や脊柱管狭窄症などが該当します。伸展位では椎間関節の接触圧が増大します。ウィリアムス体操は、腰椎の前弯を減少させ、関節ストレスを軽減する理論に基づいています。
- 3. 非特異的腰痛と運動療法
- 画像所見で異常がない場合でも、機能的な運動方向の偏りが存在することが多いです。一律の運動ではなく、患者の反応に基づいた「方向特異的な運動」がEBMの観点からも推奨されます。
【実践編】痛くない方向へ動かす「3分ケア」
タイプA(前かがみNG)向け:コブラのポーズ
タイプB(反らしNG)向け:チャイルドポーズ
よくある質問(FAQ)
Q. 前にも後ろにも動かせないほど痛い場合は?
A. 重度の炎症(ぎっくり腰など)の可能性があります。無理に動かさず、一番楽な姿勢で安静にしてください。数日経っても引かない場合は受診してください。
Q. 病院に行ったほうがいい症状は?
A. 安静にしていても痛い、夜も眠れない、足に力が入らない、発熱がある、転倒がきっかけである等の場合は、整体ではなく整形外科を受診してください。
Q. 整体で治りますか?
A. はい、改善が見込めます。当院では「動きのタイプ」を見極め、原因となる骨盤の歪みやインナーマッスルに対して根本的なアプローチを行います。
参考文献
- [1] McKenzie R, May S. "The Lumbar Spine: Mechanical Diagnosis and Therapy". Spinal Publications; 2003.
- [2] Williams PC. "The Lumbosacral Spine: Emphasizing Conservative Management". McGraw-Hill; 1965.
- [3] Long A, et al. "Does it matter which exercise? A randomized control trial of exercise for low back pain". Spine. 2004.






