五十肩の夜間痛は、肩関節をつつむ組織に炎症が起きている時期に出やすく、寝ているあいだに肩への血流や圧が変化することで痛みが強く感じられると考えられています。 横向きで痛い肩を下にする・腕がだらりと下がる姿勢は痛みが出やすいため、あお向けで脇にクッションをはさみ、肩を少し前に支える寝方が楽になりやすい目安です。夜間痛がもっとも強いのは炎症が活発な「急性期(数週間〜数か月)」で、その後はやわらいでいく方が多いとされています。
こちらは全国125院・年間延べ80万人のクライアント様に向き合ってきたこころ整体院グループによる、四十肩・五十肩の解説記事です。AI姿勢分析とGIFTメソッドで、肩・肩甲骨まわりの動きのクセを見える化し、負担のかかり方にアプローチします。
⚠️ すぐに医療機関へ
次のようなサインがある場合は、五十肩の夜間痛ではなく、別の病気が隠れていることがあります。自己判断は避け、まずは整形外科を受診してください。
- 転んだ・ぶつけたあとから急に肩が動かせず、強く痛む
- 肩が腫れて熱を持ち、安静にしても激しい痛みが続く
- 腕や手にしびれ・力の入りにくさが広がっている
- 発熱・体重減少をともない、夜間の痛みがどんどん強くなる
- 胸の圧迫感・息苦しさをともなう左肩〜腕の痛みがある
これらは肩の使いすぎや加齢による五十肩の痛みではなく、骨折・腱の断裂・神経や血管・内科的疾患のサインのことがあります。とくに胸の圧迫感をともなう左肩の痛みは緊急性が高いため、ためらわず医療機関を受診してください。
五十肩の夜間痛とは?なぜ夜中に肩が痛むのか
五十肩の夜間痛とは、肩関節をつつむ関節包や腱に炎症が起きている時期に、夜寝ているあいだに強く出る肩の痛みのことです。 五十肩は正式には肩関節周囲炎と呼ばれ、40〜60代に多くみられます。日中は気にならない程度でも、布団に入ると肩がうずいて目が覚める、という訴えがこの時期の特徴です。
夜間に痛みが強まりやすい背景には、いくつかの要因が重なると考えられています。ひとつは、寝ているあいだに体を動かさないことで、炎症のある肩まわりの血流やリンパの流れが滞りやすくなること。もうひとつは、横向きやうつぶせで肩に体重や圧がかかったり、腕がだらりと下がって関節が引っぱられたりして、炎症のある組織が刺激されることです。
あわせて、日中は活動による刺激で痛みが紛れていたものが、静かな夜には痛みそのものに意識が向きやすくなることも、夜間痛をつらく感じさせる一因とされています。夜間痛は五十肩の中でも炎症が活発な時期のサインであり、無理に動かさず、肩を休ませる姿勢づくりが大切になります。
あなたの五十肩はどの時期?3つの段階別の特徴
五十肩は時期によって痛みの出方が変わり、夜間痛は炎症が強い「急性期」にもっとも目立ちます。 ご自身が今どの段階に近いかを知ると、向き合い方が選びやすくなります。
段階①:急性期(炎症期)── 夜間痛がもっとも強い時期
肩を動かさなくてもズキズキ痛み、夜間痛で目が覚めやすい時期です。発症からおおむね数週間〜数か月とされ、炎症が活発なため、無理に動かしたり強く揉んだりせず、痛みを和らげる寝方や温め方で肩を休ませることが優先になります。
段階②:拘縮期(凍結期)── 痛みは落ち着き動きにくくなる時期
強い夜間痛は少しずつ和らぐ一方、肩が固まって腕が上がりにくくなる時期です。髪を結ぶ・背中に手を回す・服の着脱がしづらくなります。痛みのない範囲で少しずつ動かしていくことが、固まりすぎを防ぐ目安になります。
段階③:回復期 ── 動きが戻っていく時期
炎症と拘縮がやわらぎ、肩の動きが戻っていく時期です。日常動作のなかで肩を使いながら、こわばりをほぐしていきます。
夜間痛が強い急性期は「動かして整える」より「休めて整える」段階です。時期に合わない無理なストレッチはかえって痛みを長引かせることがあるため、今の段階を見極めることが役立ちます。
五十肩の夜間痛・肩の痛みでお悩みの方へ。
全国のこころ整体院でAI姿勢分析を受けられます。
夜間痛で眠れない夜に。楽な寝方と環境づくり
夜間痛を和らげるカギは、痛い肩に体重や引っぱりの力をかけない寝方を見つけることです。 完全に痛みをなくすことは難しい場合もありますが、姿勢の工夫で楽になりやすい目安を紹介します。
あお向けで脇にクッションをはさむ
もっとも試しやすいのが、あお向けで寝て、痛い側の脇の下から肘にかけて、たたんだバスタオルやクッションをはさむ方法です。腕がだらりと下がって関節が引っぱられるのを防ぎ、肩をやや前に支えることで、関節包への負担を減らしやすくなります。痛い側の腕の下にも薄いクッションを置き、腕全体をふんわり支えると安定します。
横向きは「痛くない肩」を下にする
横向きで寝たいときは、痛くない側の肩を下にします。そのうえで、痛い側の腕の前に大きめの抱き枕やクッションを置き、その上に腕をのせるようにすると、肩が前にだらりと落ちるのを防げます。痛い肩を下にして寝ると体重で圧迫され、夜間痛が強まりやすいため避けます。
寝る前に肩を温めて血流を促す
入浴で肩までしっかり温まる、蒸しタオルやホットパックで肩まわりを温めるなど、寝る前に肩を温めると血流が促され、こわばりや痛みが和らぎやすくなります。なお、急に腫れて熱を持つような強い炎症があるときは、温めるより冷やして安静にするほうが向く場合があるため、痛みの出方に合わせて使い分けます。
【詳しく知りたい方へ】五十肩と夜間痛の医学的メカニズム
五十肩の夜間痛は、肩関節をつつむ関節包や腱板まわりの炎症と、寝ているあいだの姿勢・血流の変化が重なって生じると考えられています。 ポイントを整理します。
1. 関節包・腱まわりの炎症
肩関節は、関節包という袋状の組織と複数の腱(腱板)につつまれています。五十肩の急性期には、この関節包や腱の付着部に炎症が起き、動かさなくてもうずく痛み(安静時痛)や夜間痛が出やすくなると考えられています。炎症が強い時期ほど、夜間痛も目立つ傾向があります。
2. 夜間の血流・内圧の変化
寝ているあいだは体を動かさないため、炎症のある肩まわりの血流が滞りやすくなります。あわせて、横になることで肩関節の内側の圧(内圧)が変化し、炎症のある組織が刺激されやすくなることも、夜間に痛みが強まる一因とされています。
3. 肩甲骨・姿勢のクセによる負担の偏り
猫背や巻き肩で肩甲骨が前に傾いていると、肩関節が窮屈な位置に置かれ、関節包への負担が偏りやすくなります。肩こりや姿勢の崩れを併せ持つ方では、肩まわりのこわばりが夜間痛を感じやすくする背景になることがあります。
GIFTの視点:揉まない・押さない五十肩へのアプローチ
こころ整体院グループのGIFTメソッドは、「揉まない・押さない・整える」が基本コンセプトです。炎症のある肩を強く押しほぐすのではなく、肩甲骨や背中の動きを整えて、肩関節に負担が集中しにくい姿勢づくりをサポートします。なお、マッサージはその場での軽さを感じやすい一方、姿勢や肩甲骨の動きのクセへのアプローチが難しい場合があります。
- AI姿勢分析で原因を見える化 … AI姿勢分析で、肩甲骨の位置や巻き肩、左右差を数値とビジュアルで確認します。
- 肩甲骨・背中のバランスを整える … 炎症のある肩関節そのものではなく、肩甲骨や背中の動きから整え、肩への負担の偏りを和らげます。
- 時期に合わせたセルフケアで定着 … 急性期は休める寝方・温め方を、拘縮期以降は痛みのない範囲の動かし方をご案内し、戻りにくい状態を目指します。
⚠️ やってはいけない!五十肩の夜間痛で避けたい3つのNG行動
NG①:痛い肩を無理に動かす・回す体操をする
「固まると困るから」と、急性期に痛みをこらえて肩をぐるぐる回すと、炎症のある組織をさらに刺激して夜間痛が強まることがあります。炎症が活発な時期は、動かすより休めることが優先です。動かすセルフケアは、痛みが落ち着いた拘縮期以降に、痛みのない範囲で行います。
NG②:痛い肩を下にして寝る
横向きで痛い肩を下にすると、体重で関節が圧迫され、夜間痛が強まりやすくなります。横向きで寝るときは痛くない肩を下にし、痛い側の腕は抱き枕などで支えます。
NG③:痛む肩を強い力で揉み込む
つらいからと痛む肩を強くもみほぐすと、炎症のある関節包や腱を刺激してしまうことがあります。五十肩の急性期は「ほぐす」より、温めて血流を促し、負担のかからない姿勢で休ませることが向いています。
まとめ
五十肩の夜間痛は、肩関節をつつむ関節包や腱の炎症が活発な「急性期」に出やすく、寝ているあいだの血流や姿勢の変化で痛みが強く感じられると考えられています。つらい夜を乗りきるカギは、痛い肩に体重や引っぱりの力をかけないこと。あお向けで脇にクッションをはさむ、横向きなら痛くない肩を下にする、寝る前に肩を温めるといった工夫が、楽な寝方の目安になります。夜間痛がもっとも強いのは発症から数週間〜数か月の急性期で、その後やわらいでいく方が多いとされています。急性期に無理なストレッチをすると痛みが長引くことがあるため、今の時期に合った向き合い方を選ぶことが大切です。しびれ・腫れ・発熱や、胸の圧迫感をともなう肩の痛みがある場合は、別の病気のサインのことがあるため、整形外科を受診してください。肩だけでなく肩甲骨・背中まで含めて整える視点で、戻りにくい状態を目指せます。お近くのこころ整体院グループの店舗で、AI姿勢分析を起点に肩・肩甲骨の状態を確認してみてください。
五十肩の肩の負担を、揉まずに整える。
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よくある質問(FAQ)
夜間痛がもっとも強いのは、炎症が活発な急性期(発症からおおむね数週間〜数か月)とされています。その後の拘縮期に入ると強い夜間痛は和らいでいく方が多いとされていますが、経過には個人差があります。痛みが強い・長引く場合は整形外科で評価を受けると安心です。
あお向けで寝て、痛い側の脇から肘にバスタオルやクッションをはさみ、腕がだらりと下がらないよう支える寝方が試しやすい目安です。横向きなら痛くない肩を下にし、痛い側の腕は抱き枕にのせます。痛い肩を下にするのは避けます。
慢性的にうずく時期は入浴や蒸しタオルで温めて血流を促すのが一般的な目安です。急に腫れて熱を持つような強い炎症があるときは、冷やして安静にするほうが向く場合があります。痛みの出方に合わせて使い分けます。
寝返りで自然に痛い肩が下になることはありますが、痛い側の前に大きめの抱き枕を置いておくと、横向きになっても腕を枕にのせやすく、肩への圧迫を減らせます。寝始めの姿勢を痛くない肩が下になるよう整えておくと安心です。
夜間痛が強い急性期は、無理に動かすより休めることが優先です。痛みをこらえて回すと、炎症を刺激して痛みが強まることがあります。動かすセルフケアは、痛みが落ち着いた時期に痛みのない範囲で行います。
肩こりは主に首・肩の筋肉のこわばりによる重だるさで、五十肩(肩関節周囲炎)は肩関節そのものの炎症で、安静時痛・夜間痛や腕が上がりにくくなるのが特徴です。両方が重なることもあります。気になる場合は整形外科で確認すると安心です。
一時的に痛みを和らげる目的で使う方は多くいらっしゃいます。使用方法や続けてよい期間は薬剤師や医師に相談すると安心です。痛みが強い・長引く場合は、湿布だけに頼らず整形外科で評価を受けてください。
強い夜間痛が落ち着いてきたら、肩が固まりすぎないよう、痛みのない範囲で少しずつ動かしていくことが目安になります。前かがみで腕の力を抜いて軽く揺らす運動などが知られています。動かし方に不安があるときは専門家に相談してください。
しびれ・強い腫れ・発熱、転倒後の痛みなどがある場合は、まず整形外科で原因を確認してください。これらがなく、五十肩の経過として夜間痛がある場合は、肩甲骨や姿勢を整えるケアを併せて検討すると、肩まわりの負担の偏りを和らげるのに役立ちます。
こころ整体院グループでは、AI姿勢分析で肩甲骨の位置や巻き肩を確認し、炎症のある肩関節を強く押すのではなく、肩甲骨・背中の動きから整えるGIFTメソッドでサポートします。時期に合わせた寝方・セルフケアもご案内します。詳しくは全国の店舗からお近くの院にお問い合わせください。
参考文献
- 日本整形外科学会「五十肩(肩関節周囲炎)」一般向け解説.
- 厚生労働省 e-ヘルスネット(運動器・身体活動と健康に関する解説).
- 日本運動器疼痛学会ほか 肩関節周囲炎に関する診療の手引き(一般向け情報).
監修・執筆者
安藝 泰弘(あき やすひろ)
柔道整復師/東亜大学大学院 博士課程
giversホールディングス こころ整体院グループ 創業者(本記事の総監修)
1996年柔道整復師資格取得。臨床28年・延べ施術人数15万人超。2025年にPLOS ONE誌へ姿勢分析に関する研究論文を筆頭著者として発表。「揉まずに整える」GIFTメソッドを開発し、全国の整体院グループ・年間延べ80万人来院規模へと育てた。








