膝痛ストレッチ|痛み別8種目を柔道整復師が解説
この記事のポイント
膝痛ストレッチは「伸ばす場所」と「やってはいけない動き」を知ることが大切です。8つの厳選ストレッチと注意点を解説します。
膝痛にストレッチは効く?
一言でいうと:効く。ただし「伸ばす」と「鍛える」を間違えると逆効果
膝痛に対するストレッチの有効性は、19件の臨床研究(計1,250名)を統合した分析で確認されています。ただし、ストレッチだけで完結するケースは多くありません。「硬い筋肉を伸ばす」ストレッチと「弱い筋肉を鍛える」筋トレは別物です。両方をセットで行うことが大切です。
ストレッチは有効です。ただし「準備」であって「本体」ではありません。
膝が痛いと「動かさないほうがいい」と思いがちですが、安静にしすぎると筋肉が硬くなり、関節の動きが悪くなる悪循環に入ります。適度なストレッチで筋肉の柔軟性を保つことが、膝痛ケアの第一歩です。
ただし、ここで重要なのが「伸ばすべき筋肉」と「鍛えるべき筋肉」は違うということ。この区別ができていないと、いくらストレッチをしても変化を感じられません。
多くの方が「太ももの前を伸ばすストレッチ」を一生懸命やっていますが、実はその太ももの前(大腿四頭筋)こそ弱っていて鍛えるべき筋肉である場合が少なくありません。硬い筋肉を伸ばし、弱い筋肉を鍛える――この順序を間違えないことが大切です。
膝OAに対するストレッチのSR+MA(19RCT, 1,250名)PMID:35091326 — ストレッチはKOA疼痛に有効(WMD有意)。
Yan L et al. BMJ 2025;391:e085242(217RCT, 15,684名 NMA)— 運動モダリティ比較で筋力強化がflexibility exerciseより短期疼痛で優れていた。ストレッチ単独より筋力強化との併用が推奨される。
やってはいけない膝痛ストレッチ
一言でいうと:「痛みを我慢する」ストレッチは逆効果
痛みを10段階で4以上感じたら、そのストレッチは中止してください。
安全ストレッチの目安
痛みを0〜10で評価してください。3以下の「伸びて気持ちいい」レベルで行うのが正解。4以上は中止のサイン。また、ストレッチ後に痛みが増している場合は、その種目はあなたの膝には合っていません。
痛む場所別・ストレッチガイド
一言でいうと:膝の「どこ」が痛いかで、伸ばすべき筋肉が変わります
前面・内側・裏側・外側の4パターンで、伸ばす筋肉が違います。
前面が痛む場合
膝のお皿の周辺やお皿の下が痛む場合。大腿四頭筋の柔軟性低下が原因のことが多いです。
対象:太もも前面(大腿四頭筋)
- 横向きに寝て、下の膝を軽く曲げて安定させる
- 上側の足首を手でつかみ、かかとをお尻に近づける
- 太ももの前面が心地よく伸びるところで20〜30秒キープ
- 左右各2〜3回
対象:膝のお皿のまわり
- 床に座り、膝を伸ばして力を抜く
- 両手の親指でお皿を上下左右斜めの8方向にゆっくり動かす
- 各方向5秒ずつ、軽い力でOK
内側が痛む場合
膝の内側(お皿の斜め下あたり)が痛む場合。太ももの内側の筋肉(鵞足部)の硬さが原因のことが多いです。
対象:太もも裏の内側(半腱様筋・半膜様筋)
- 床に座り、両脚を無理のない範囲で開く
- 片方の足に向かって上体をゆっくり倒す
- 太もも裏の内側が伸びる感覚があるところで20〜30秒キープ
- 左右各2〜3回
対象:内ももの筋肉(内転筋群)
- 仰向けに寝て、両膝を曲げ足の裏を合わせる(あぐらを仰向けにした形)
- 膝を左右にゆっくり開いていく
- 内ももが心地よく伸びるところで20〜30秒キープ
裏側が痛む場合
膝の裏側が痛む・つっぱる場合。ハムストリングスやふくらはぎの硬さが原因のことが多いです。
対象:太もも裏(ハムストリングス全体)
- 仰向けに寝て、片足の裏にタオルをかける
- 膝を軽く曲げた状態からゆっくり天井に向けて脚を伸ばす
- 太もも裏が伸びるところで20〜30秒キープ
- 左右各2〜3回
対象:ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)
- 壁に両手をつき、片足を大きく後ろに引く
- 後ろ足のかかとを床につけたまま、前の膝を曲げていく
- ふくらはぎが伸びるところで20〜30秒キープ
- 膝を伸ばした状態(腓腹筋)と軽く曲げた状態(ヒラメ筋)の2パターン行う
外側が痛む場合
膝の外側が痛む場合。太ももの外側(腸脛靭帯)の硬さが原因のことが多く、ランナーに多い症状です。
対象:太もも外側(大腿筋膜張筋・腸脛靭帯)
- 壁に手をついて立ち、痛い方の足を後ろで反対の足にクロスさせる
- 壁側に腰をゆっくり押し出す
- 太ももの外側〜お尻の横が伸びるところで20〜30秒キープ
- 2〜3回
対象:お尻の横(中殿筋・梨状筋)
- 仰向けに寝て、片膝を曲げて反対側の膝の上に足首を乗せる(4の字)
- 下の太ももの裏に両手を回し、胸に向かって引き寄せる
- お尻の横〜奥が伸びるところで20〜30秒キープ
- 左右各2〜3回
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ストレッチだけでは変わらなかったら
一言でいうと:「硬い筋肉」の裏に「弱い筋肉」が隠れている可能性
2週間続けて変化がなければ、伸ばす筋肉を間違えている可能性があります。
ストレッチは「硬くなった筋肉を伸ばす」ための手段です。しかし、膝痛の多くは硬い筋肉だけでなく、弱くなった筋肉が問題の根本にあります。
こんな場合は「ストレッチの先」が必要です:
・毎日ストレッチしているのに、2週間以上変化がない
・伸ばした直後は楽だが、すぐに元に戻る
・どの筋肉を伸ばせばいいか自信がない
・階段の上り下りや長時間の歩行で痛みが増す
・片足立ちでふらつく
1つでも当てはまる場合、膝だけでなく股関節や足首を含む3層の評価が必要かもしれません。
こころ整体院では、AI姿勢分析で体全体のバランスを可視化し、「どの筋肉が硬いか」「どの筋肉が弱いか」を特定してからアプローチします。セルフケアのストレッチに加え、弱い筋肉への膝痛の筋トレも組み合わせることで、変化が定着しやすくなります。
Halabi MH et al. Musculoskeletal Care 2025;23(1):e70059 — 股関節+膝の複合筋力強化が膝のみの筋力強化より疼痛(SMD=-1.29, P=0.0003)と機能(SMD=0.99, P=0.01)で有意に優れていた。
Zhu GC et al. Arch Phys Med Rehabil 2024;105(5):953-962. PMID:37467937 — 静的+動的ストレッチの組み合わせが高齢KOA患者で最も有効。
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ストレッチをしてはいけない状態
・膝が明らかに腫れて熱を持っている → まず炎症を落ち着かせることが先
・膝が「ロック」して曲げ伸ばしできない → 半月板損傷の可能性
・安静時にもズキズキ痛む → 関節内の問題の可能性
・ストレッチ後に痛みが明らかに悪化した → その種目を中止して受診
上記に該当する場合は、まず整形外科を受診してください。こころ整体院は医療法人奥山会と連携しており、必要に応じて整形外科をご紹介しています。
膝痛ストレッチのよくある質問
膝痛ストレッチについて、多く寄せられるご質問にお答えします
1日2〜3回、各種目20〜30秒が目安です。
朝のこわばりが気になる方は起床後に、夜のだるさが気になる方は入浴後がおすすめです。1回の時間を長くするより、毎日続けることのほうが大切です。「週末にまとめて」より「毎日2分」のほうが効果的です。
いいえ。痛みスケール3以下で行ってください。
痛みを0〜10で表したとき、3以下の「伸びて気持ちいい」程度が適切です。4以上の痛みを感じたら中止してください。痛みを我慢すると、筋肉が反射的に縮む「伸張反射」が起きて逆効果になります。
はい。むしろ推奨されています。
変形性膝関節症では膝周りの筋肉が硬くなりやすいため、適度なストレッチは各国のガイドラインでも推奨されています。ただし膝を深く曲げる動作は避け、伸ばす方向のストレッチを中心に行ってください。詳しくは変形性膝関節症の記事もご覧ください。
ストレッチが先です。
硬い筋肉を伸ばして関節の動きを確保してから、弱い筋肉を鍛えるのが正しい順序です。ストレッチは筋トレの「準備」と考えてください。筋トレの具体的な方法は膝痛の筋トレの記事で詳しく解説しています。
まず原因を特定し、原因に合ったストレッチを指導するのが理想です。
自己流のストレッチで変化がない場合は、伸ばすべき筋肉を間違えている可能性があります。こころ整体院では、AI姿勢分析と筋力検査で「あなたの膝痛の原因」を特定した上で、ご自宅でできるストレッチメニューを個別に指導します。施術と自宅ケアの両輪で進めるのが最も効率的です。
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膝OAに対するストレッチのSR+MA(19RCT, 1,250名)PMID:35091326
Yan L et al. BMJ 2025;391:e085242(217RCT, 15,684名 NMA)
Halabi MH et al. Musculoskeletal Care 2025;23(1):e70059
Zhu GC et al. Arch Phys Med Rehabil 2024;105(5):953-962. PMID:37467937
※本ページの内容は、一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、特定の疾患に対する診断・治療を行うものではありません。症状が重い場合や、急な膝の腫れ・ロッキング・膝崩れがある場合は、まず医療機関を受診してください。
※「改善」「緩和」等の表現は施術による一般的な体感の変化を示すものであり、効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。
※本ページは2025年2月18日施行の厚生労働省「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」ガイドラインおよび景品表示法に準拠して作成しています。
最終更新日:2026年3月27日|監修:安藝泰弘(医療法人奥山会常務理事・柔道整復師・東亜大学大学院博士課程)、萩原三郎(NATA公認ATC)

