筋トレで腰痛が悪化する5つの原因
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「鍛えているのに治らない」——その原因は筋力不足ではない

この記事のポイント

腹筋と背筋を鍛えているのに腰痛が改善しない。むしろ悪化している——そのお悩みはありませんか?実は、筋力不足ではなく「鍛える前に解決すべき問題が残っている」ことが原因かもしれません。5つの原因と正しい順序を柔道整復師が解説。

なぜ筋トレで腰痛が悪化するのか

鍛えているのに治らない悪循環のメカニズム図解

筋トレで腰痛が悪化する原因は「筋力が足りないから」ではなく、「鍛える前に解決すべき問題が残っているから」です。姿勢の崩れ・深層筋の機能不全・トリガーポイント・筋膜の滑走不全・フォーム不良——この5つのうち1つでも残っていると、いくらアウターマッスルを鍛えても腰への負荷は減りません。「筋トレは腰痛に有効」という前提は正しいですが、順序を間違えると逆効果になります。

「腹筋と背筋を鍛えれば腰痛は良くなる」——これは半分正しく、半分間違っています。

正しい部分は、体幹の筋力が腰の安定性に寄与するという点です。実際に、運動療法(筋トレを含む)は慢性腰痛の改善に有効であるとする研究報告が多数あります。

間違っている部分は、「とにかく鍛えれば改善する」という前提です。腰痛がある身体には、筋力以外にも複数のブレーキがかかっています。ブレーキがかかったままアクセル(筋トレ)を踏むと、腰に負荷が集中し、かえって悪化します。

筋トレの効果を妨げる5つのブレーキ

インナーユニットとアウターマッスルの解剖図

原因1:深層筋(インナーユニット)が機能していない

腰の安定を担うのは、腹横筋・多裂筋・骨盤底筋・横隔膜の4つからなる「インナーユニット」です。これらは手足が動く「前に」先行して収縮し、腰椎を安定させるフィードフォワード制御を行っています。

インナーユニットが機能不全を起こしている状態でスクワットやデッドリフトを行うと、脊柱起立筋や腰方形筋などのアウターマッスルだけで腰を支えようとし、過剰な筋緊張→こり→痛みの悪循環に陥ります。

原因2:トリガーポイントが「痛みのブレーキ」をかけている

腰やお尻の筋肉にトリガーポイント(こりの中にある過敏な圧痛点)がある状態で筋トレを行うと、脳は痛みを避けるために防御収縮を起こします。防御収縮とは、身体を守るために無意識に筋肉を固めてしまう反応です。

この状態では、狙った筋肉が正しいタイミングで働かず、代わりに別の筋肉が代償的に過剰に働きます。結果として「筋トレしているのに腰が痛い」「やればやるほど悪くなる」という状態に陥ります。

原因3:筋膜の滑走不全で「引っかかり」が生じている

筋膜とは、筋肉を包む薄い膜の連続体です。本来は筋肉同士がなめらかに滑り合って動作が成り立ちますが、長時間の不動や過去の損傷により、筋膜層間の滑りが悪くなる(滑走不全)ことがあります。

滑走不全がある部位で筋トレの動作を行うと、動きの途中で「引っかかり」が生じ、その引っかかりを回避するために腰椎が代償的に動きすぎる——これが腰への意図しない負荷集中の原因になります。

原因4:姿勢(フォーム)が崩れた状態で鍛えている

猫背・反り腰・骨盤の左右差——こうした姿勢の崩れがある状態で筋トレを行うと、崩れたパターンがさらに強化されます。弱い筋肉は弱いまま、過剰に働いている筋肉はさらに過剰に働くようになり、バランスの偏りが拡大します。

たとえば反り腰の方がバックエクステンション(背筋運動)を行うと、すでに過緊張している脊柱起立筋をさらに強化し、反り腰が悪化する方向に向かいます。

原因5:急性期に筋トレを再開している

ぎっくり腰などの急性期(発症直後〜数日)には、筋肉や筋膜に炎症が起きている可能性があります。この時期に筋トレを行うと、炎症を悪化させ、回復が遅れます。

「早く動いた方が良い」という情報は慢性腰痛には当てはまりますが、急性期の強い痛みがある段階では当てはまりません。痛みが落ち着いてから(目安として3日〜1週間)、段階的に動き始めるのが安全です。

「鍛えているのに治らない」——その答えは順序にあります

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ブレーキを外してからアクセルを踏む

この悪循環を断つには、「鍛える(アクセル)」の前に「ブレーキを外す」ことが必要です。

ステップ1:トリガーポイント・滑走不全の解除(T/G)

痛みのブレーキを外す

ステップ2:インナーユニットの活性化(I)

ドローイン・呼吸法・EMS等で腰を安定させる土台を作る

ステップ3:正しいフォームでの動作再学習(F)

バードドッグ・プランク等で崩れていない動作パターンを脳に書き込む

ステップ4:段階的な負荷増加

自重→チューブ→軽量ウェイトで「維持できる身体」を完成させる

4ステップの実行フロー図

この順序を守れば、筋トレは腰痛の改善に非常に有効な手段になります。問題は筋トレそのものではなく、「ブレーキが残った状態でアクセルを踏む」ことです。

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施術 月4回会員 ¥18,700〜学生 ¥14,300〜
施術 月8回会員 ¥27,500〜学生 ¥23,100〜

※深層筋EMS・BFRトレーニングはオプションで追加できます

※初回料金・回数券・月額プランは院により異なります。詳しくは各店舗ページをご確認ください

筋トレと腰痛についてのご質問

筋トレで腰痛が悪化するのは筋力不足が原因ですか?
筋力不足だけが原因ではありません。アウターマッスルを鍛えてもインナーユニット(腹横筋・多裂筋等)が機能していない場合や、トリガーポイント・姿勢の崩れが残っている場合は、いくら鍛えても悪化する可能性があります。
腹筋と背筋を鍛えれば腰痛は治りますか?
一概には言えません。腹筋・背筋はアウターマッスルであり、腰の安定を担うインナーユニットとは別の筋肉です。深層の問題が残っている場合は改善しにくいことがあります。
フォームが正しければ腰痛でも筋トレしてよいですか?
フォームが正しくても、痛みの原因が残っていれば悪化する場合があります。トリガーポイントや滑走不全が残ったまま筋トレを行うと、脳が防御収縮を起こし、狙った筋肉が正しく働きません。ブレーキを解除してから段階的に負荷を上げることが安全です。
インナーマッスルとアウターマッスルの違いは何ですか?
アウターは体を動かす表層の筋肉、インナーは関節を安定させる深層の筋肉です。腰痛では、腹横筋・多裂筋・骨盤底筋・横隔膜の4つ(インナーユニット)が特に重要です。シックスパック(腹直筋)はアウターであり、鍛えても腰の安定性には直接寄与しません。
どうすれば筋トレで腰痛を悪化させずに済みますか?
「ブレーキ解除→インナー活性化→フォーム修正→段階的負荷増加」の順序を守ることです。まず痛みの原因(トリガーポイント・筋膜の滑走不全)を解除し、次にインナーユニットを低負荷で活性化し、正しいフォームで段階的に負荷を上げてください。
安藝泰弘
監修:安藝 泰弘
givers Holdings CEO / 常務理事, 医療法人奥山会
臨床経験28年・施術実績15万人超 / 年間約80万人来院
givers Holdings 全165拠点運営(こころ整体院125院 他)
国際論文誌掲載論文著者 / 東亜大学大学院 博士課程在籍
柔道整復師(国家資格)/ 医療法人奥山会 常務理事(整形外科・メンタルクリニック経営)
→ 研究実績を見る
萩原三郎
監修:萩原 三郎
NATA公認ATC / メソッド監修
メジャーリーグ球団で10年間プロ選手のコンディショニングに従事
2016年アパラチアンリーグ年間最優秀アスレティックトレーナー受賞
NATA公認ATC(全米アスレティックトレーナーズ協会認定)
トレーニングメソッド考案
自社チーム 新宿givers(3×3女子バスケ/2026年日本選手権ベスト4)
神奈川フューチャードリームス(野球)・渋谷シティFC(サッカー)(2024年・2025年優勝)トレーナー
横浜DeNAベイスターズ子供部門へのトレーナー派遣
NATA公認ATC MLB球団10年 リーグ最優秀AT

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※本ページの内容は、一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、特定の疾患に対する診断・治療を行うものではありません。症状が重い場合や、しびれ・発熱・急激な体重減少を伴う場合は、まず医療機関を受診してください。

※「改善」「緩和」等の表現は施術による一般的な体感の変化を示すものであり、効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

※本ページは2025年2月18日施行の厚生労働省「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」ガイドラインおよび景品表示法に準拠して作成しています。

最終更新日:2026年3月31日|監修:安藝泰弘(医療法人奥山会常務理事・柔道整復師・東亜大学大学院博士課程)、萩原三郎(NATA公認ATC)

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