腰痛の原因とは?85%が「原因不明」と言われる理由
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腰痛の原因とは?85%が「原因不明」と言われる理由

この記事のポイント

腰痛の約85%は画像検査で原因が特定できない「非特異的腰痛」と呼ばれてきました。しかし最新の腰痛診療ガイドライン(2019年)では、適切な問診・診察を行えば75%以上で原因の診断が可能とされています。本記事では、臨床経験28年・施術実績15万人超の監修のもと、筋膜・椎間板・仙腸関節・姿勢・ストレスなど腰痛の主要な原因を6タイプに分類して解説します。

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Section 01 — 腰痛の85%は本当に「原因不明」なのか?

「原因不明」の腰痛 — 最新データが覆す常識

「腰痛の85%は原因がわからない」——この数字は、1992年のQuebec Task Force報告に由来し、長く医療現場でも引用されてきました。しかし、この「85%」は30年以上前のデータであり、現在の医学的知見とは大きくかけ離れています。

2019年に改訂された腰痛診療ガイドラインでは、適切な問診と理学的検査(徒手検査)を組み合わせることで、腰痛の75%以上で原因の診断が可能であるとされています。「原因不明」とされてきた腰痛の多くは、画像検査には映らないが、適切な評価を行えば原因を絞り込めるものだったのです。

世界的にも、GBD Study 2021(Global Burden of Disease)では、腰痛は世界で約6億1,900万人が抱える症状であり、障害の原因として世界第1位であると報告されています。日本でも、厚生労働省の国民生活基礎調査において、腰痛は男性の自覚症状の第1位、女性では第2位を占めています。

つまり、腰痛は「よくある症状」であると同時に、「原因がわからないから仕方ない」で済ませてはいけない症状でもあります。

Section 02 — 腰痛の6つの主要な原因タイプ

あなたの腰痛はどのタイプ? — 6つの原因を解説

腰痛の原因は大きく6つのタイプに分類できます。それぞれ痛みの出方や悪化するシーンが異なるため、原因に合ったアプローチが重要です。

筋膜・筋肉由来の腰痛 — 広範囲に重だるい痛み
① 筋膜・筋肉由来
特徴:広範囲に重だるい痛み。特定の動きではなく、長時間同じ姿勢で悪化。
原因:筋膜の癒着・滑走不全、トリガーポイントの形成。デスクワーク・運動不足の方に多い。
画像検査:MRI・レントゲンには映らない。
椎間板由来の腰痛 — 前かがみ・座位で悪化
② 椎間板由来
特徴:前かがみや座位で痛みが増す。くしゃみ・咳で響く。
原因:椎間板の変性・膨隆・ヘルニア。椎間板内圧は座位で立位の1.4倍に上昇(Nachemson研究)。
画像検査:MRIで確認可能。ただし画像上の異常=痛みの原因とは限らない。
仙腸関節由来の腰痛 — 片側だけに痛み
③ 仙腸関節由来
特徴:お尻〜太もも裏に片側だけ痛みが出る。長時間座位で悪化。
原因:仙腸関節の微小な可動域異常。産後の女性に多い。腰痛全体の約10〜25%を占めるとの報告あり。
画像検査:通常の画像検査では映りにくい。
姿勢・アライメント由来の腰痛 — 反り腰・骨盤の歪み
④ 姿勢・アライメント由来
特徴:長時間の立ち仕事や歩行で悪化。朝は楽だが夕方に痛む。
原因:反り腰(腰椎前弯の過大)、骨盤の前傾・後傾、猫背。腸腰筋の短縮や腹筋群の弱化が背景に。
画像検査:骨の異常がなければ映らない。AI姿勢分析で数値化可能。
神経由来の腰痛 — 脚にしびれ・放散痛
⑤ 神経由来
特徴:脚にしびれ・放散痛がある。歩行で悪化し休むと楽になる(間欠性跛行)。
原因:脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニアによる神経根圧迫、坐骨神経痛。中高年に多い。
画像検査:MRIで確認可能。→ 整形外科受診を推奨
心理社会的要因による腰痛 — ストレス時に悪化
⑥ 心理社会的要因
特徴:3ヶ月以上続く慢性腰痛。痛みの程度が日によって大きく変動。ストレス時に悪化。
原因:脳の痛み抑制機能の低下(中枢性感作)、恐怖回避行動(痛みを恐れて動かない→さらに悪化)。
画像検査:器質的異常が見つからないことが多い。

→ 筋膜が原因の腰痛について詳しくは「筋筋膜性腰痛症とは?」をご覧ください。

→ 仙腸関節が原因の腰痛は「仙腸関節性腰痛」で詳しく解説しています。

→ 姿勢が原因の場合は「反り腰が腰痛を引き起こすメカニズム」をご覧ください。

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Section 03 — 画像検査では映らない原因

レントゲン・MRIで「異常なし」でも痛い理由

整形外科でレントゲンやMRIを撮って「異常なし」と言われたのに、腰が痛い——そんな経験をされた方は少なくありません。

画像検査は、骨折・椎間板ヘルニア・腫瘍・感染症など「構造的な異常」を見つけるためのものです。しかし、腰痛の原因として多い以下の要素は、画像には映りません。

正常な筋膜と癒着した筋膜の比較図 — 滑走不全が腰痛の原因に
筋膜の癒着・滑走不全
筋膜は全身を覆うネットワーク状の結合組織。長時間の同一姿勢や運動不足で筋膜同士が癒着し、「滑り」が悪くなると痛みやこわばりが生じます。Langevinらの研究(BMC Musculoskelet Disord, 2011)では、慢性腰痛患者の胸腰筋膜のシアストレイン(滑走性)が有意に低下していることが確認されています。
トリガーポイント
筋肉内にできる硬い結節(しこり)。押すと痛みが離れた場所に放散する「関連痛」を引き起こします。腰の筋肉にトリガーポイントが形成されると、お尻や太ももに痛みが飛ぶことも。
仙腸関節の機能障害
仙腸関節の動きはわずか2〜4mmと非常に小さく、通常のレントゲンやMRIでは異常を検出できません。パトリックテストやGaenslenテストなどの徒手検査で評価します。
姿勢・運動パターンの異常
骨盤の前傾・後傾、左右差、肩の高さの違いなどの姿勢の問題は、静止画であるレントゲンでは評価しきれません。動的な評価やAI姿勢分析で全身のバランスを数値化することで初めて可視化されます。

当院では年間約80万人の来院データから、画像検査で「異常なし」とされた腰痛の多くに、筋膜の滑走不全と姿勢のアライメント異常が関与していることを確認しています。GIFTメソッドの「Gliding(滑走性の回復)」は、まさにこの「画像に映らない原因」にアプローチする施術です。

→ 椎間板の問題が疑われる場合は「腰痛とヘルニアの違い」をご覧ください。

Section 04 — すぐに病院へ行くべき危険な腰痛

この症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください

腰痛の大半は生命に関わるものではありませんが、まれに重篤な疾患が隠れている場合があります。以下の「Red Flags(危険信号)」がある場合は、整体ではなくまず整形外科や病院を受診してください。

Red Flags — すぐに病院へ行くべきサイン

・両脚のしびれ・脱力感(馬尾症候群の疑い → 緊急手術が必要な場合あり)
・排尿・排便の異常(尿が出にくい、失禁がある)
・会陰部のしびれ(サドル麻痺)
・発熱を伴う腰痛(感染症の疑い)
・安静にしていても痛みが強い、夜間痛で眠れない
・原因不明の体重減少を伴う
・外傷後(転倒・事故など)に急激に痛みが出た
・50歳以上で初めて経験する強い腰痛

特に馬尾症候群(cauda equina syndrome)は、48時間以内の対応が予後を大きく左右します。両脚のしびれや排尿障害がある場合は、躊躇なく救急受診してください。

→ 病院と整体の使い分けについて詳しくは「腰痛は病院?整体?判断基準」をご覧ください。

Section 05 — 原因を特定するために

当院のアプローチ — 「なぜ痛いのか」を見える化する

こころ整体院では、「原因不明の腰痛」を「原因不明のまま」にしません。以下の3ステップで、あなたの腰痛の原因を特定します。

AI姿勢分析で腰痛の原因を特定 — タブレットで全身のバランスを数値化
1
問診 — いつ・どこが・どう痛むかを詳しく聞く
痛みの部位・タイミング・悪化する動作・過去の既往歴を丁寧にヒアリング。「前かがみで痛いのか、反らすと痛いのか」だけでも原因の方向性が絞り込めます。
2
AI姿勢分析 — 全身のバランスを数値化
骨盤の前傾・後傾角度、左右の肩の高さの差、脊柱のアライメントをAIが数値で可視化。「なんとなく歪んでいる気がする」を客観的なデータに変えます。
3
徒手検査 — 原因部位を特定する
SLRテスト(椎間板性の評価)、パトリックテスト・Gaenslenテスト(仙腸関節の評価)、トリガーポイントの触診などを組み合わせ、痛みの発生源を特定します。

原因が特定できれば、GIFTメソッド(Gliding=筋膜滑走回復、Inner=深層筋アプローチ、Form=姿勢再教育、Trigger Point=痛みの引き金解除)による、原因に合わせた施術が可能になります。

Section 06 — 料金プラン

施術料金

お身体の状態や目標に合わせて、最適なプランをご提案しています。まずは初回体験で、AI姿勢分析の結果をもとにお話しさせてください。

全プラン共通:問診・AI姿勢分析(必要に応じて)・施術・セルフケア指導込み
プラン料金(税込)
初回施術問診+AI姿勢分析・各種検査(必要に応じて)+施術+アフターフォロー 初回特別価格あり
施術回数券 5回お試し ¥25,000〜
施術 月4回会員 ¥18,700〜学生 ¥14,300〜
施術 月8回会員 ¥27,500〜学生 ¥23,100〜

※深層筋EMS・BFRトレーニングはオプションで追加できます

※初回料金・回数券・月額プランは院により異なります。詳しくは各店舗ページをご確認ください

Section 07 — よくあるご質問

腰痛の原因に関するFAQ

腰痛の85%が原因不明というのは本当ですか?
従来は85%が原因不明とされていましたが、2019年の腰痛診療ガイドラインでは、適切な問診と診察を行えば75%以上で原因の診断が可能とされています。画像検査だけでは映らない筋膜や関節の問題が多いためです。
腰痛の原因を自分で見分ける方法はありますか?
完全な自己診断は難しいですが、前かがみで悪化するなら椎間板性、反らすと悪化するなら脊柱管狭窄型、片側だけなら仙腸関節性、広範囲に重だるいなら筋筋膜性の可能性があります。ただし正確な診断には専門家の評価が必要です。
レントゲンやMRIで異常がないのに腰が痛いのはなぜですか?
画像検査は骨・椎間板・神経の異常は映しますが、筋膜の癒着・筋肉のトリガーポイント・仙腸関節の微小な動きの異常は映りません。これらが腰痛の原因となっているケースが非常に多いです。
ストレスが腰痛の原因になることはありますか?
はい。心理社会的要因は慢性腰痛の重要な原因の一つです。ストレスにより痛みを抑制する脳の機能が低下し、通常なら感じない程度の刺激でも痛みとして認識されるようになります(中枢性感作)。
腰痛はどこに相談すればいいですか?
下肢のしびれ・排尿障害・発熱・安静時痛がある場合はまず整形外科を受診してください。それ以外の筋骨格系の慢性的な腰痛であれば、整体での筋膜・姿勢アプローチが有効な場合があります。

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監修:安藝 泰弘
givers Holdings CEO / 常務理事, 医療法人奥山会
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柔道整復師(国家資格)/ 医療法人奥山会 常務理事(整形外科・メンタルクリニック経営)
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萩原三郎
監修:萩原 三郎
NATA公認ATC / メソッド監修
メジャーリーグ球団で10年間プロ選手のコンディショニングに従事
2016年アパラチアンリーグ年間最優秀アスレティックトレーナー受賞
NATA公認ATC(全米アスレティックトレーナーズ協会認定)
トレーニングメソッド考案
自社チーム 新宿givers(3×3女子バスケ/2026年日本選手権ベスト4)
神奈川フューチャードリームス(野球)・渋谷シティFC(サッカー)(2024年・2025年優勝)トレーナー
横浜DeNAベイスターズ子供部門へのトレーナー派遣
NATA公認ATC MLB球団10年 リーグ最優秀AT
参考文献

GBD 2021 Low Back Pain Collaborators. Global, regional, and national burden of low back pain, 1990–2020. Lancet Rheumatol. 2023;5(6):e316-e329. PMC

日本整形外科学会・日本腰痛学会 監修. 腰痛診療ガイドライン2019(改訂第2版). 南江堂; 2019.

Maher C, Underwood M, Buchbinder R. Non-specific low back pain. Lancet. 2017;389(10070):736-747. doi:10.1016/S0140-6736(16)30970-9

Langevin HM, et al. Reduced thoracolumbar fascia shear strain in human chronic low back pain. BMC Musculoskelet Disord. 2011;12:203. doi:10.1186/1471-2474-12-203

Nachemson AL. Disc pressure measurements. Spine. 1981;6(1):93-97.

Vleeming A, et al. The sacroiliac joint: an overview of its anatomy, function and potential clinical implications. J Anat. 2012;221(6):537-567. doi:10.1111/j.1469-7580.2012.01564.x

Fraser S, et al. Cauda equina syndrome: a literature review of its definition and clinical presentation. Arch Phys Med Rehabil. 2009;90(11):1964-1968. PMC

※本ページの内容は、一般的な健康情報の提供を目的としたものであり、特定の疾患に対する診断・治療を行うものではありません。症状が重い場合や、しびれ・発熱・急激な体重減少を伴う場合は、まず医療機関を受診してください。

※「改善」「緩和」等の表現は施術による一般的な体感の変化を示すものであり、効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

※本ページは2025年2月18日施行の厚生労働省「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」ガイドラインおよび景品表示法に準拠して作成しています。

最終更新日:2026年3月21日|監修:安藝泰弘(医療法人奥山会常務理事・柔道整復師・東亜大学大学院博士課程)、萩原三郎(NATA公認ATC)

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