肩甲骨はがしで呼吸まで深くなる理由|「埋もれた天使の羽」の正体と安全な取り戻し方

肩甲骨はがしで呼吸まで深くなる理由|「埋もれた天使の羽」の正体と安全な取り戻し方

肩甲骨はがしで呼吸まで深くなる理由|「埋もれた天使の羽」の正体と安全な取り戻し方

  • 公開日: 2026-02-10
  • 監修日: 2026-02-10
  • 監修・執筆者: 安藝 泰弘(柔道整復師)
    giversホールディングス こころ整体院グループ 創業者

※本稿は一般的な情報提供です。強い症状・急な変化がある場合は、必ず医療機関で評価を受けてください。

この記事のポイント

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  • 原因:肩甲骨まわりの筋肉や筋膜が「糊(のり)」のようにくっつき、肋骨(ろっこつ)の動きを止めているからです [cite: 14]。
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  • 対策:肩甲骨の「滑り」を良くして、肺が広がるスペースを取り戻します [cite: 14]。
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  • 当院の方針:痛みのない優しい施術で癒着(ゆちゃく)を解き、正しい呼吸ができる体を取り戻します [cite: 14]。

▼ あなたはどっち? 判断の目安

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🔴 「腕を上げると激痛が走る・夜も痛い」場合:
炎症や怪我の可能性があります。まずは 整形外科 での検査が必要です [cite: 14]。

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🟢 「背中が重だるい・息苦しい・姿勢が悪い」場合:
筋肉や筋膜の「滑り」が悪くなっています。整体院 でのケアがおすすめです [cite: 14]。

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「深呼吸しようとしても、なんだか空気が少ししか入ってこない」「背中がガチガチで、まるで鉄板を背負っているみたい」
毎日、お仕事や家事を頑張りすぎて、気づけば呼吸が浅くなっていませんか? [cite: 14]

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最近よく耳にする「肩甲骨はがし」。名前は怖いですが、実は背中の重荷を下ろすだけでなく、呼吸まで楽にしてくれる魔法のようなケアなんです [cite: 14]。

こんなお悩みありませんか?

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  • デスクワーク中、気づくと背中が丸まり、呼吸が止まっている [cite: 14]
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  • 腕を上げようとすると、肩だけでなく脇腹や胸まで突っ張る [cite: 14]
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  • 深呼吸をしても、胸が広がらずにお腹だけ動いている気がする [cite: 14]
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  • 鏡で見ても、肩甲骨のラインが見えず、背中がのっぺりしている [cite: 14]
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  • マッサージに行っても「鉄板みたいですね」と驚かれる [cite: 14]
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これらは体が**「もっと酸素が欲しい!もっと自由に動きたい!」**と訴えているサインです [cite: 14]。

なぜ「肩甲骨はがし」で呼吸が深くなるの?

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その答えは、**「肩甲骨が肋骨(ろっこつ)のフタになってしまっているから」**なんです [cite: 14]。

1. 「埋もれた天使の羽」の正体

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「埋もれている」状態とは、長時間のデスクワークなどで筋肉が固まり、肩甲骨が背中にへばりついて動かなくなっている状態です [cite: 14]。

2. 肩甲骨と呼吸の密接な関係

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肩甲骨は、肺を守るカゴ(肋骨)の上に乗っかっています。肩甲骨がベタッと張り付いていると、それが重たい漬物石のようになり、肋骨が広がるのを邪魔してしまうのです [cite: 14]。

[cite_start]「肩甲骨はがし」でこの漬物石をどかすと、肋骨が自由に動けるようになり、空気がたっぷり入ってきます [cite: 14]。

専門家が解説!「組織の滑走不全」とは?

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筋肉や筋膜の層の間にある潤滑液(ヒアルロン酸など)が、運動不足や姿勢不良で**「古くなった油」のようにドロドロと粘り気を持ち始めます**。これを「滑走不全(Gliding Dysfunction)」や「デンシフィケーション」と呼びます [cite: 14]。

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濡れたシャツが肌に張り付いて脱げない状態と同じことが、背中で起きているのです [cite: 14]。

GIFTの視点:肩甲骨はがしの先にあるもの

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GIFTは、痛みや不調の本当の原因を見極めて、体全体から整えていくgivers独自の施術アプローチです [cite: 14]。

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  • G (Gliding - 滑走):肩甲骨と肋骨の間にある「ベタつき(癒着)」を優しく剥がし、滑りを良くします [cite: 14]。
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  • I (Inner - インナー):肩甲骨を支える深層の筋肉(前鋸筋など)を使えるようにして、良い位置をキープします [cite: 14]。
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  • F (Form - 骨格・姿勢):猫背や巻き肩を修正し、呼吸が自然に入ってくる姿勢を作ります [cite: 14]。
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  • T (Trigger Point - 筋肉のしこり):動きを邪魔している筋肉のしこりを取り除き、痛みの悪循環を断ち切ります [cite: 14]。
▼【詳しく知りたい方へ】医学的なメカニズム(クリックで開く) [cite_start]

解剖学や生理学に基づいた「肩甲骨と呼吸」の深いメカニズムを解説します [cite: 14]。

1. 胸郭の拡張制限と換気量

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肩甲骨周囲筋(僧帽筋・菱形筋・前鋸筋など)の短縮や滑走不全があると、胸郭の拡張が物理的に制限され、一回換気量が低下し浅い呼吸となります [cite: 14]。

2. 呼吸補助筋の代償動作

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横隔膜の動きが制限されると、身体は酸素を取り込むために呼吸補助筋(胸鎖乳突筋など)を過剰動員します。これが慢性的な首・肩こりの原因となります [cite: 14]。

3. 深筋膜のヒアルロン酸凝集(Densification)

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深筋膜の層間にはヒアルロン酸が存在し、潤滑機能を担っています [cite: 16][cite_start]。肩甲骨はがし(徒手療法)は、物理的な刺激と熱産生によりこの粘性を低下させ、組織間の滑走性を回復させます [cite: 14]。

【実践編】お家でできる「天使の羽」復活セルフケア

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大切なのは「強くやること」ではなく、「毎日少しずつ動かすこと」です [cite: 14]。

Step 1:基本の「W・Y」エクササイズ

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  1. Wのポーズ:両手を万歳した状態から、肘を曲げて脇を締め、肩甲骨を寄せて「W」の形を作り5秒キープ [cite: 14]。
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  3. Yのポーズ:再び両手を斜め上に伸ばし、「Y」の形を作ります。肩甲骨が外に開くのを感じて10回繰り返します [cite: 14]。

Step 2:壁を使った胸開きストレッチ

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  1. 壁の横に立ち、片手を肩の高さで壁につきます [cite: 14]。
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  3. 手をついたまま、体を壁とは反対方向にゆっくりねじります [cite: 14]。
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  5. 胸の前から肩の付け根が伸びるところで20~30秒キープ。呼吸は止めないでください [cite: 14]。

Step 3:寝ながらバンザイ呼吸

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  1. 仰向けになり、膝を立てます [cite: 14]。
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  3. 鼻から吸いながら両手をゆっくり万歳し、口から吐きながら戻します [cite: 14]。
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  5. これを10回、ゆったりとしたリズムで行います [cite: 14]。

監修者のひと言アドバイス:「痛みと戦わないでくださいね」

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筋肉は、強い痛みを感じると「守らなきゃ!」と防御反応を起こし、かえって硬くなってしまいます。セルフケアも施術も、「イタ気持ちいい」から「気持ちいい」の間で行うのが、一番効果的で安全ですよ [cite: 15]。

やってはいけない!3つのNG行動

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  • 力任せに押す:筋繊維が傷つき、炎症(揉み返し)の原因になります [cite: 14]。
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  • 息を止めてストレッチをする:筋肉が緊張してしまいます。意識的に「ふぅ~」と息を吐きましょう [cite: 14]。
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  • 痛みがあるのに無理に動かす:「ズキズキする痛み」がある時は、炎症が起きている可能性があります。安静にしてください [cite: 14]。

よくある質問(FAQ)

Q1. 肩甲骨はがしは1回で治りますか?

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1回でも変化は感じられますが、長年の接着剤のように固まった組織(滑走不全)は、1回では完全には戻りきりません。数回通いながらセルフケアを組み合わせるのが近道です [cite: 14]。

Q2. 自分でやるのと整体でやるのは何が違いますか?

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整体師が行うのは、**「自分では届かない深層部分の癒着はがし」**です。背中の奥深くや肋骨の隙間など、プロの手でしか緩められない部分を調整します [cite: 14]。

Q3. どんな人が受けてはいけませんか?

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強いしびれがある方、現在怪我や炎症がある方、骨粗鬆症の方、変形性関節症の診断を受けている方は、施術前に必ず医師にご相談ください [cite: 14]。

まとめ:深呼吸できる体を取り戻そう

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肩甲骨が自由になれば、呼吸が深くなり、体中に酸素が行き渡ります。それは単に背中が楽になるだけでなく、気持ちまで前向きにしてくれる大きな変化です [cite: 14]。
まずは今日ご紹介したセルフケアから始めてみてください。

参考文献・出典

[16] Stecco C, et al. Hyaluronan within fascia in the etiology of myofascial pain. Surg Radiol Anat. 2011.

[17] Okita M, et al. The effects of immobilization on the hyaluronan content in the rat soleus muscle. 2004.

[18] Kanlayanaphotporn R, et al. Changes in sitting posture affect shoulder range of motion. ScienceDirect.

[19] Warneke K, et al. The effects of long-duration stretching on muscle stiffness. PMC. 2024.

[20] van Amstel RN, et al. Force transmission from the skin to deep tissues: A hypothesis. Frontiers in Physiology. 2025.